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花月 百ぺん おぼろ月

今日はお茶のお稽古に行ってきました。

5人揃ったので、「花月」という団体競技のお点前をしました。

この花月というお点前、
みんなで、折据という入れものに入った
札(くじ)をひいて、
お点前をする人、
お茶を飲む人など役割をを決める
ゲームのようなお点前です。

花月は、みんなでわいわいしながらできるので
とっても楽しいお点前なのですが、
みんなで引いた札のパターンや
花月の種類によって
ルールがすこしずつ変わるので
正しくやろうとするのは
なかなか大変です。

うっかり気を抜いていると、
しまった!間違えた!忘れてた!
なーんてことが、ざらにあります。

そこで、昔からよく言われているのがタイトルの
「花月 百遍 朧月(かげつ ひゃっぺん おぼろづき)」
という言葉。

意味は、花月は100回やっても、おぼろ月のように
はっきりとはわからなくて難しい、というもの。

難しい、の一言をこんなに
粋な言葉で表現してしまうなんて
日本語っていいなーと思ってしまいます。

外国語由来の言葉が便利なので
ついつい多用してしまいがちですが
日本人として生まれたからには
昔からある日本語もきちんと大事にしていかないとダメですね。
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やっぱり紙には勝てない?

科学雑誌の論文も、今やほとんど電子化されていて、
中にはインターネット上にしか公開していない
科学雑誌(?)もあります。

大学などでは通常、大学内にいる人なら誰でも
雑誌をオンラインで読むことができる権利を
買っているため、個人でわざわざ紙の雑誌を買っている人は少ないです。

私もいつもはオンラインのものしか読んでいないのですが、
Nature誌では簡単なアンケートに参加すると
紙の雑誌を無料で送ってきてくれます。

今回も参加したので、送られてきたものを読んでみました。

Natureは週刊誌で、かなりペラペラで薄いのですが
定価はなんと一冊約9000円。
高い!
年間購読すればかなり安くなるものの
それでも、わざわざ自腹を切ってまで買う価値があるのかなーと
思ってしまいます。

でも、実際に紙のNatureを読んでみると、
やっぱりおもしろいです。

オンラインだと、たいていは見出しを数秒みて
その記事を読むか読まないかを決めて
自分の研究に関係ありそうなものしか読みません。

それに比べて、紙の雑誌だとぱらぱら…とめくっていくと
面白そうな論文やインパクトのある写真が
次々と目に飛び込んできます。
私には、宇宙の話なんてさっぱりわかりませんが
それでも美しい写真を見ると、普段は絶対に読まない論文にまで興味を持ってしまいます。

新聞についても、最近はわざわざ買わなくても
オンラインで無料の記事だけで十分、という人が多いようですが
やはり紙の新聞には紙の良さがあります。

インターネットだと、資源の節約になるし、欲しい情報の検索は簡単だし
お金の節約になったりして、利点が多いです。
でも、いまのインターネットには
やっぱり紙媒体にはかなわないことも数多くあります。

それぞれのいいところ、悪いところを見極めて
うまく使い分けていきたいなーと思います。

カフェインのはなし

最近、デスクワークが多いのですが
じーっとイスに座っていると
特にごはんを食べたあとは
どうしても眠気が襲ってきます…。

眠気を追い払って
すっきり!!するために、
私はよく紅茶やコーヒーを飲みます。

このすっきり!!効果をもたらすのは
カフェインのおかげなのですが、
では、なぜカフェインを摂取するとすっきり!!とするのでしょうか。

昔からなぜかお茶などをのんだりすると、覚醒作用があるということは
わかっていたのですが、詳しいメカニズムについてはわかっていませんでした。

2005年に発表された論文から
アデノシンA2A受容体にカフェインがくっつくため、
覚醒作用があらわれることがわかりました。

どういうことかというと、アデノシンという体の中にある分子が
アデノシン受容体(アデノシン用のポケット)に入り込むと
信号が伝わっていって
神経の興奮状態に“ブレーキ”がかかります。

カフェインはアデノシンにとてもよく似ているため
本来はアデノシン専門のポケットであるアデノシン受容体に
入り込むことができます。

そうするブレーキ役アデノシンがアデノシン受容体にくっつくことができなくなって
ブレーキ信号を神経に伝えることができなくなり
結果として、神経が興奮した状態になる、ということです。

つまり、カフェインはブレーキを引くことができなくさせる分子ということになります。

うーん、なんかすごい話ですね。

カフェインには覚醒作用もあるのですが、
とりすぎによる副作用もあるので
注意が必要です。

眠いからといって、紅茶を飲みすぎないようにしなければ…。







猿橋賞

今朝、新聞を読んでいたら、
今年の猿橋賞の受賞者が
奈良先端科学技術大の高橋淑子教授に決定した
という記事を見つけました。

猿橋賞というのは、地球科学者の猿橋勝子さんという
女性研究者の先駆けとなった方の名前を冠した賞で、
自然科学のの分野で顕著な成果をあげた
女性研究者におくられる賞です。

女性研究者は、猿橋先生のころから比べたら
ずいぶんと多くなったのでしょうけど、
それでも、研究室のトップとなるひと(教授など)
でみると男性の方が圧倒的に多いです。

私も自分の人生設計をどうしようか悩むこともありますが
近くにお手本(ロールモデル)となるような方や
気軽に相談できる女性研究者がそれほど多くないため
心細くなったりもします。

女性研究者を増やすための試みとして
女性研究者のみを対象とした競争的資金の公募や
女性スタッフの採用を促進するようなシステムの導入、
また猿橋賞など女性研究者に対する賞の増加など
いろいろな取り組みがなされています。
その成果が徐々に、徐々にあらわれているような気がします。

私はまだまだひよっこですが、
将来は研究者を目指す女の子たちの
ロールモデルのひとりとなれるように
がんばりたいと思います!




注目!

いっぱい実験をして、いいデータを得られたら
論文を書いて、科学雑誌に投稿します。

雑誌の審査を経て、「掲載してあげますよー」とOKが出てはじめて
自分の仕事が、世界にお披露目されます。

でも、せっかくがんばって出した自分の成果、
たくさんのひとに自分の論文を読んでもらって、参考にされたいと思いますよね?

どれだけ自分の仕事が注目度の高いものか、をはかる方法の一つとして
トムソン・ロイター社が有料で公開している
「サイテーションインデックス(被引用回数)」というものがあります。

これは簡単に言えば、
自分の論文が何回ほかの論文に引用されたのか、
というものです。

注目度の高い論文は
他の研究にも大きな影響を及ぼして、よく参考にされるため
他の論文に引用される回数が増えるというわけです。

ふと、いままでで一番引用された論文の
サイテーションインデックスはいくつだろう?
と興味を持って調べてみました。

Scopus TopCited
というサイトによると、2006年~2010年で一番引用された論文は
なんと、今日の時点で
8546回!
引用された論文であることがわかります。

す、すごい…。

ここまで引用される論文というのは無理でも、
せめて、二桁は引用されるような論文を書きたいなーと思います。

明日も、がんばるぞ!

むかし と しろ 

お茶を習っていることもあって、
気が向くと、家でもお抹茶を点てて
飲んだりもします。

今日も一服いただきました。
至福のひとときです。

一般的に、お抹茶は「にがーいもの」と
認識されていますが、
きちんとした質のものはそれほど苦くありませんし、
あまーいお菓子の後にいただくお茶は
ちょっとした苦味がアクセントになって
とても美味しくいただくことができます。

お茶にはそれぞれ「銘(めい)」といって、
名前がついています。

いろんなお茶屋さんが、好きなように名前を付けているのですが
共通した法則があるお茶もあります。

お茶をたくさん使って濃いめに練る「濃茶」用のお茶では

**の昔

という銘がつくことが多く、
また一般的に、お店やお寺などでいただく
うすく入れて、泡をたっぷりとたてた「薄茶」用のお茶では

**の白

という銘がつくことが多いです。

Wikipediaでもこのことについての記述がありますが
なぜこのようになったのか、はっきりとした理由についてはわかっていないようです。

私が以前聞いた説はこのようなものです。

「濃茶用のお茶は、昔ながらの製法で作ることによって
青々とした(いまのような)ものであったが、
薄茶用のお茶は、それよりも劣化してような
白茶けたお茶であり、区別するためである。」

今は、白茶けたお抹茶なんて売っていませんが
これは製造方法や保存方法が進化したからなのでしょうね。

いつでも青々とした香り高いお抹茶をいただけるなんて
現代に生まれてよかったなーと思ってしまいます。

量産型トリュフ

「Nature」というサイエンスの世界では超一流の科学雑誌があります。

科学者なら誰もが
いつかは自分の論文を載せたい!
と夢見る雑誌です。

この雑誌、科学的にみて
すごい大発見だ!
という論文ももちろんたくさんあるのですが
週刊誌のゴシップネタのような
なんじゃこりゃーなオモシロネタの論文が掲載されたりもします。

最近見つけたオモシロ論文がこれ。
先週号のNatureに載っていました。

遺伝:美味なるトリュフのゲノムを解読
<要旨>
ヨーロッパオークの根に共生して生育するペリゴール産の黒トリュフ(Tuber melanosporum Vittad.)はグルメにとってごちそうだが、今回、そのゲノム塩基配列が解読された。
(中略)
トリュフの栽培化は複雑な過程であり、市場に出回っているトリュフの大半はいまだに野生のものである。そのため、子実体形成や共生に関係する遺伝的形質の解析は、栽培による収量増大に役立ち、それによって黒トリュフが広く手に入るようになるかもしれない。


トリュフって・・・!!
いろんなゲノムを解析するひとがいるもんです・・・。
Natureというゴシップ誌みたいな雑誌だからでしょうか、
要旨が「科学的な価値」ではなくて「商業的な価値」で締められています。
おいおい。
論文自体はもっと真面目な内容ですが
きっと他のお固い系の雑誌だったら、
まず載らないであろうインパクト勝負な論文な気がします。

まぁ、本当にトリュフが量産されるようになったら、
今の高級食材としての価値はぐんと下がるのでしょうけどね~。
そうすると、この論文の価値も上がるのか下がってしまうのか…?


はじめまして

且坐喫茶とは
ちょっとお茶でも飲んでいきませんか?
という意味です。

思っていることを文章にするのが苦手なので
練習のために始めました。

よろしくお願いします☆
プロフィール

ごみさぶろう

Author:ごみさぶろう
ステキな科学者になりたいと思っているひよっこです。
茶道をならっていたり、和風なものが大好きです。
よろしくお願いします。

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